鑑賞マニュアル・・・私のツボ!

審美眼があるわけでもなく、ただ、古いものが好きで、
いつの間にか、私のものになった宝物達です。
独断と偏見と思いこみで集めたコレクションです。
アトリエの三階に広げて遊んでます。
見てやってください。

雛人形

  





縁あって、私の手元に・・・格調高い古今雛です。
享保雛と古今雛の特徴を受け継いで、明治時代に作られた百年雛です。
私の雛さんほど高貴で美しい雛を見たことがありません。

しもぶくれのお公家さん顔。細いつり眼の中にきっちり眼球が入っています。
口のなかにも歯のようなものが・・・肉眼では全く確認出来ないほどです。
そして、穏やかな微笑みをたたえています。

繊細で気品に満ちており、二人の衣装もうまくコーディネイトされていて、
明治の職人はセンス抜群です。40pもありかなり大型です。


屏風

 

お雛さんの背景にと茶道具の店で求めました。
絵の教材にと・・・考えました。
見る目はありませんし、知識もないんですが、よくよく見ると
計算しつくされた構図です。署名、落款があります。
古色が古い雛さんと合って相乗効果となりました。満足です。

若松と笹と梅の花びらで松竹梅!めでたし〜めでたし〜
若松の上にかかるように型ぬきして砂子(竹筒に金箔を入れ散らす技法)で
雲を描き入れています。全体にも丁度いい場所に散らしています。

いつか私のお地蔵さんの絵のなかにも、この技法をと・・・


市松人形

  




市松人形(いちまさん)も大事なわたしの宝物です。
35年位前の物ですが、直しこんでいたので、新品のようです。
玩具問屋の町松屋町(まっちゃまち)に母と買いに行った、思い出の人形。
松屋堂の奥の別室でひときわ輝いていた人形です。
今ほど、いちまさんが多くなかった頃です。
絹に総刺繍、はこせこ、簪、扇、フルセットです。しかも、
髪は人毛、まつげもあります。50センチ位です。


着せ替え遊び用にあと二人います。
小柄で色白美人の小雪と、ちょっと茶髪、なのに寂しげな、きららです。
たくさん集めた古布で着物など作ります。
ご近所の先輩矢野さんと共通の趣味なんです。
人形遊びや着物造りを通じて色んな事を教えて頂いてます。
ビックリするほど何でも深く、よ〜くご存じで、
貴重な先輩なんです。

 







十代の頃から約10年位習っていた琴もついでに出してみました。
全く弾けません!!かろうじて音合わせは出来ましたが・・・
コレクションです。
楽譜、楽譜挿み、爪とケース、調子笛、ゆたん、黒い文庫に入れて収納します。




大正時代のスーツケース



我が家の裏(一平さんとこ)の独り暮らしのおばあちゃんが
足が悪くなって、昨年、とうとう娘さんに引き取られて行きました。
よく、ゴミ出しを手伝ってあげたりしました。あいさつしたり、
声を掛けてあげるだけで喜んでくれていました。寂しい事です。

粗大ゴミに出そうとしていたのを、間一髪!「下さい!」
と言う訳で、頂いてきました。私から見ればお宝発掘!!
鍵つき、完品!美品!すばらしいスーツケース〜
大正ロマン・・・昔のものはいい・・・
人間も古くなっていい味が出たと言われたいですね!




唐木机



姉のアクセサリーで遊ぶのは、明治時代の唐木のテーブルです。
絵を見に来ていただいた方も意外とここにいる時間が長いんです。
女の人は幾つになっても、きれいなものが好きですねぇ〜
専用のミラーを置いています。無印良品で購入!
時を忘れておしゃべりします。


父の掛け軸

 


この掛け軸は父の作品です。このような絵をたくさん描いていましたが、
母が表具屋さんで表装や額装して親戚や知人にあげてしまいました。
私と姉が残りの2幅を分けました。でも父が亡くなって10年近くなりますが、
昨日、思い出して、出してみて初めて見ました。申し訳ない事です。

眺めて見て、構図自体に問題がありそうです。上下が分断されていて、
どうやら、下の方から順に積み重ねたような感じです。
左右も分断されています。広がりや地形の関連がありません。
生前、私が父にこんな事を偉そうに言ったら、父はきっと、
「そうや!俺もそう思う!」と笑いながら言うと思います。そんな人でした。

でも、じっと見ていたら、気まじめさが伝わって来ます。楽しんで描いていたのが
よく分かります。画面中ほどのひと際明るい所に父の優しさを感じました。

霧に包まれた高い峰の向こうに思いを馳せていたのでは・・・
泣けました・・・いい作品です。大切にします。



羽子板

  

古い羽子板です。藤娘と汐汲み。

昔は大人が見てほしいと思う羽子板があった。
表も裏も手を抜かない仕事をしてある。年中飾ってます。



におい箱と雛の琴と??


  

昔々の嫁入り道具みたいですが、京都松栄堂のお香を入れてあります。
上に乗っかってる房をとって、開けるとぼわぁ〜んと、いいにおい〜
何か入れておいて移り香を楽しむ・・・おしゃれ♪
大きさもありすごく存在感があります。
中は桐製で上下二段に分かれ、底の部分は3つに区切られています。
結構、複雑な造りです。実際は何に使われていたかは分かりません。
形も赤い布地も上品で、かわいくて、もしかしてお宝かも。
共箱付です。さて、鑑定やいかに・・・?


  


そして、雛さんの琴です。
本物と並べてみても、あまり見劣りしない、細かい造りです。
乾いた、きれいな「琴の音色」です。桐の木目もきれいです。
おもちゃと言うより、やはり、私みたいな大人好みです。
今時、こんな人はあまりいないと思うけど・・・
雛さんと丁度大きさが合うので、並べて飾ると豪華です。
赤いゆたんは私の手作りです。共箱に収納します。

  


巨大な袋はお守り?かも・・・におい箱といい、この袋といい
えたいの知れない物にロマンを感じて、見ると欲しくなってしまいます。
ながめて楽しんでいます。明治時代のものだそうです。
におい箱に入れておいてにおい袋にしています。
中身はガサガサした手触りの藁っぽい物ですが、
開けて見る気はありません。ロマンですから・・・
韓国の物かもしれません。ご存知の方教えて下さい。



はこせこ(筥迫)

アンティークな筥迫です。
豪華、繊細、かわいい…もう、うっとりです。
見ているだけで、シアワセ〜って感じ!
コレクションって、こういうものですね。
使い道なんてなにもない。でも、持ってる〜眺めてる〜
暮らしの中で心豊かにいられる事…

  


とっても古〜い、はこせこです。花嫁さん用だと思いますが、

はこせことは茶道の懐紙挟みに房やびらびら簪や匂い袋をぶらさげ、
華やかにした様なものです。ちゃんと懐紙も入ってます。

鶴が二羽、羽を広げて重なるように飛んでいる構図はすごく大胆!!
生成りの地に金糸が織り込んであり、総刺繍が盛り上がって豪華!
雲にたくさんの色を使っています。かわいいです。上品です
房の花結びが5つもあって、なんて豪華なんでしょう〜〜

もうひとつの赤いはこせこは吉祥模様の錦織りが煌びやかで華やかです。
派手すぎないセンスのよさを感じます。昭和初期のものかな?

 




新品の状態で桐箱にず〜と保存されていました。
びら簪もキラキラ〜なんだか懐かしくて、とってもきれいな物です。
匂い袋には松栄堂のお香を入れてあります。

  




ついでに、韓国のおみやげ、風の絵師、申潤福(シン・ユンボク)の絵が
5枚も入ったミニ額とノリゲです。相変わらず、韓流にハマりまくりの私です。
綺麗な物や心惹かれるものは、どこか共通点があります。
どうやら、房が好きみたい…




三人官女  お膳揃い

 

かなり古いものですが、それぞれ趣があります。
古いだけで高級品ではないけど、大事にされて、今も現役。
私の代で終わってしまうかもしれませんが、残念ですネ。(ToT)/~~~


ちなみに赤いうちかけの女官は既婚者で眉を剃っています。
にこやかに笑う口元にはお歯黒がみえます。年増の雰囲気です。
もう一人は独身で、微笑みをたたえ、かすかに白い歯が見え、典型的な美人。
白い衣装の子は口を閉じ神妙な面持ちです。若いんです。きっと〜
三人がそれぞれ役割があり物語が垣間見えます。
とんがった鼻に切れ長の目は品があって、本当にきれいです。


 




お膳揃いは壊れそうですが…大事にしています。
三人官女の箱が壊れているので琴袋と同じ布で油単を作りかぶせました。
お飾りの背景として、ミヤビな雰囲気でしょう?




夏の風物詩・・・御簾(みす)・衝立



エアコンの風よけにもなるし、御簾越しに見える部屋は涼しげです。
高貴な姫の部屋にピッタリ!巻いておけばコンパクト!
アトリエの2階と3階でパーテーションとしてレトロな感覚で使っています。


いつもお世話になっている、ご近所の先輩、矢野さんから頂きました。
ありがとうございます。世代を超えて、話の合う方です。
フジコ・ヘミングから連歌まで話題満載の会話です。

庶民的な簾の衝立もあります。でも、置き場所が見つかりません。
部屋の片隅に置いていますが・・・


  

余談ですが・・・(余談ばかり?)
この部屋の窓辺は、今、花盛りです。
早い時期から計画的に配置しました。
ゴールドクレストやサフィニアやイトソマ等‥
ブルーと白が中心で黄色がチラリッ〜


  




家の外側にも垂れ下がるように考えました、
外側にはアイビーも5株ほど植え垂れ下がってます。
もっと、もっと咲き乱れるように溢れんばかりに・・・只今、成長中〜
アトリエはテラコッタ色の外壁ですから、ちょっと派手です。が、
小さい家なんで・・・かわいいですよ〜
途中経過をご覧いただきますねぇ〜(#^.^#)






音楽室(ピアノとバイオリン)♪〜


クラシック好きの二男君のピアノです。とてもきれい♪〜
ワインレッドで猫足。エレガントなピアノです。


  

彼は小さい頃から音感が良く、キーボードを器用に弾いておりましたが、
大人になってから、自らピアノに挑戦しております。きっと、すぐに、
ノクターンやカノンなど弾いてくれると思います。

バイオリンは私の絵の素材です。が、いい音がでます。
古いものですが、ちゃんと調整してあります。
鳴らして遊んでます。私も、バイオリン始めようかな??(^^♪
楽器と人物を描きたいと思っていますが、バイオリンを弾く女性と
コントラバスを弾く男性を描きたいと思っています。
そのうちに・・・次回作??
この小部屋はアトリエ1階にあり、しっかり防音工事しました。
思いきり、変な音だしてます。(>_<)


紹興酒の壺



  

鑑賞マニュアル、私のツボの最後は、壺です。
紹興酒の壺ですが、からっぽですよ!残念ながら・・・
ざらざらしたおもしろい質感に自然な白い物が塗られており、
玄関の土間に置いてます。あり合わせの安っぽい布きれに
赤いひもがよく合っていて、中国の民家の片隅にありそうで
おもしろい!50センチ位でデーンと存在感アリです。



以前からあった物がアトリエという飾り場所を得て、
広げて楽しんでます。でも、中には最近衝動買いした物もあります。
物が集まってくると、この頃、後の事を考えます。
絵だけでもたくさんあり、量産態勢も整って・・・??

だから、なるべく増やさないようにと考えています。